PEOPLE

リョーヘイ

プリントシール機事業部 開発職(ハード)
2015年入社(新卒) 理工学研究科卒

開発

プリ機

ROOKIE 自分、
開発者として大丈夫ですか?

「開発者として自分はこのままでいいのか不安です」。入社一年目、私は上司にそんな相談をしていました。

私が所属するプリントシール機事業部のハードウエア開発課は、プリントシール機の筐体に組み込むカメラやプリンターなどのレイアウトを検討し、構造設計を行うメカ担当と、筐体内部の配線や搭載する電気部品の検討をするエレキ担当に分かれており、私はメカ担当の開発職として仕事をしています。

入社後、私がはじめて割り振られた仕事が、印刷されたシール紙にゴミが付着していないかを確認する印画品質の評価でした。どのような状況ならばシール紙にゴミが付着するのか?印刷された数百枚ものシール紙を一枚一枚確認する地道な作業です。

上司に相談したのは、その作業をはじめたばかりのころでした。すると上司は「開発として品質評価は大切な仕事だよ。もしあなたがこの機種でプレイしたとき、印刷されたシールが汚れていたらどう思う?」と話してくださいました。そのとき、私には自分の目の前の仕事しか見えていませんでした。つくるだけが、開発ではないのです。ユーザーに満足していただくには、幅広い視点から商品を見つめ、完成度を高めることが必要です。仕事を通して、開発者としての視野を広げることが自身の成長につながるのだと、はじめて気づいたのでした。

TURNING-POINT 全く新しい商品を生み出すチャンス

「ユーザーがカメラを動かせるプリントシール機をつくりたい」と企画チームから新商品のアイデアを相談された私は「本当に実現可能だろうか」と考えこんでしまいました。

筐体のなかでカメラが動くスペースをいかに確保すればよいだろう。ケーブルの配線はどうすればいい。これまでの経験が通用しない「仕様」にハードルの高さを感じるとともに、ワクワクしている自分がいました。これは、これまでにない、全く新しいプリントシール機をつくるチャンスです。

私は早速、筐体のレイアウトを想定した3Dデザインを作成し、社内外のさまざまな担当者と議論を重ねました。カメラの可動範囲をどのように設定するか。安全性をどのように担保するのか。想定する補修方法で問題がないのか。立場が異なれば、意見の食い違いやぶつかり合いも多々あります。お互いが納得できる、意見の着地点を見つけ、商品の具現化に向けて舵取りをしていきました。

この商品が無事に市場に出るまで、いくつものハードルを乗り越えなくてはいけませんでした。さまざまな検討を繰り返し、ようやく完成したこの商品。ユーザーからの反応はこれまでにない大きなものでした。当時のJKトレンドワードとして商品名がTV番組で紹介されたことも。自分が開発した商品が、新たなトレンドとなり、世の中に新たなうねりをつくっていく達成感を私は肌で感じていました。

TURNING-POINT 開発以外の視点が、設計を鍛える。

フリューの開発では、ものづくりの上流から下流まで、その全てに関わることができます。開発の構想段階から企画チームとともに「仕様」を練り上げるとともに、生産工程である工場での組み立て作業にまで意識を向け、構造を考える。幅広い領域を見渡しながら開発できることは、フリューならではの醍醐味だと思います。

もちろん、私も最初から全ての工程を見据えた開発ができたわけではありません。企画チームと話し合うことで商品に込められた想いを知り、協力会社である工場の方と話すことで、組み立てやすい設計とは何かを知る。その積み重ねのなかで「商品に関わる全ての人の立場を考えた設計」を心がけるようになったのです。

設計リーダーを任された今は、これまで以上に開発の全ての範囲を自分ゴトとして捉え、仕事に向き合わなければならないと思っています。ユーザーにもっと「楽しい時間」を提供できる新たなプリントシール機を、これからもこの手で生み出していきたいと考えています。

WORKS

people

ユーザーがカメラを動かせるプリントシール機「#アオハル」を開発。